我々はミネラルタウンという第二の故郷へと帰省する。
あなたは牧場物語というゲームを遊んだことがあるだろうか。
牧場を経営する主人公になって作物を育て、鉱山に潜り、鉱山に潜って、鉱山に潜る。そして作った金で女の子に貢ぐ。そんなゲームだ。
牧場物語はコラボ作品も含めて30作品以上が発売されている人気シリーズで、今年には「ドラえもん のび太の牧場物語」も発売された。のび太をぶっ倒れるまで鉱山にぶち込むことで良くも悪くも話題になったので知っている人も多いだろう。今はアプデで出来なくなったとの噂だが。
そして先月7月、Nintendo Switchで最新作が10月に発売されることが決定したというではないか!しかもハーベストムーンのフルリメイク!!(公式サイト)
ハーベストムーンシリーズはミネラルタウンを舞台とする牧場物語の中でも個人的に思い入れのある作品だ。私はPSPでの移植作「牧場物語ハーベストムーン ボーイ&ガール」をプレイしていた。小学生だか中学生だかのときだったと思う。リメイクの記事を見たときはガッツポーズをせざるを得なかった。
初期から一貫してまつやまいぐさ先生が担当していて、男女ともにその結婚相手に悩まされる。私はハーベストムーンではエリィを一番推していた。(当時は「推す」なんて言葉は今ほど使われてなかったが。)特に昔の作品は独特の田舎っぽさがあるというか、芋っぽさがあるというか。牧場物語と言えばこの絵柄だという人も多いのではないだろうか。
まつやまいぐさ先生の絵柄も時代とともに変化してきている。最近の3DS作品などは結構デフォルメされている絵柄で、これはこれで私は好きだ。ただ、今回フルリメイクされるにあたって、ミネラルタウンのキャラクターはどんな風に変化しているのか。もちろん、思い出補正もある。期待半分、怖さ半分。
そして先日、キャラクターの立ち絵が更新されていたのであった。
え!?どちら様ですか!?
というのが正直な感想だ。
ちなみに旧作のキャラデザがこんな感じ。
やけに現代的な(?)服装になっていたり、全体的に頭身が高くなったのもあるが、特にカレンとエリィの変わりようが半端じゃない。他の3人はまだ納得できる。確かに面影はあるよな・・・と、思う。元からこの三人が好きな人からすると違和感があるのかもしれないが、少なくとも私は最初に見たときに納得はできた。
いやでもカレンお前、触覚だけが金髪だったのに、完全に金髪になっちまって・・・。
エリィ、お姉さん属性が強化されすぎてほぼ別人になってしまっているじゃねぇか・・・。もはや母性が強くなりすぎて母親の風格すらある。
う~~~ん・・・。
とまぁ、こんな感じで違和感をぬぐえないままでいる。思い出の中のキャラクター達との差が大きすぎて受け入れられないかもしれない・・・。という人もいるだろう。
そう、例えるなら、久しぶりに同窓会で初恋の人と会うことができることにワクワクしていたら、自分の思い出とかなりズレた状態でその人が現れたような、そんな感覚。
あの日の仕草、あの日の話し方、あの日の笑顔でいるからこそ、どうしようもなく変わったことに気づかされる。身長も、髪型も、メイクも、服も、左手の薬指も。(ここでone more time,one more chanceが流れ始める)
しかし当然ながら、相手が悪いわけでもない。勝手に美化している自分が悪いのだ。
そもそも、変わることが悪いことなのかと言われると決してそうではない。皆が変わっていくと言うべきではなく、我々が立ち止まったままなのである。
そう、思えば、私がPSPで遊んでいた「ボーイ&ガール」が発売されたのは2005年。14年。14年もの歳月が経っている。それだけあれば変わらないことの方が少ないのかもしれない。
今回のサブタイトル「再会のミネラルタウン」について少し理解できたような気もする。我々は10月、第二の故郷とでも言うべきミネラルタウンに帰省し、仲間たちと再会する。
空いた時間は10年以上。多くのことが変わっているはずだ。知らない建物、知らない住人、その土地に残った仲間たちも随分と変わった。
それでも、14年分の思い出話を持って、安心して帰ろう。どれだけキャラデザが変わろうが、そこはミネラルタウンで、あの頃の仲間たちなのだ。彼らはどんな14年を過ごしていたのだろう。そう考えると感慨深いものもある気がする。それこそ、「再会」というタイトルに込められた、旧作プレイヤーたちへのメッセージなのかもと思えた。そして、変わったものの中で、仲間たちはあの日と変わらない仕草で、話し方で、笑顔で迎えてくれるはずだ。
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